焼肉きんぐ株は買える?物語コーポレーション株を徹底解説

投資解説

結論:焼肉きんぐ株は存在しないが、運営会社の物語コーポレーション株で投資可能

「焼肉きんぐの株を買いたい」という声をSNSやネット掲示板でよく見かけます。しかし、焼肉きんぐというブランド単独で株式は上場していません。投資対象となるのは、その運営会社である**物語コーポレーション(証券コード3097、東証プライム上場)**です。

物語コーポレーションは、焼肉きんぐを旗艦ブランドとして展開する外食企業であり、丸源ラーメンや寿司・しゃぶしゃぶ「ゆず庵」など、複数の人気ブランドを抱えています。外食業界全体の回復基調を背景に、同社株は個人投資家から注目度が高まっています。


1. 物語コーポレーションとは?会社概要

  • 設立:1969年、愛知県豊橋市で創業
  • 上場市場:東京証券取引所 プライム市場
  • 証券コード:3097
  • 従業員数:グループで1万人以上(パート・アルバイト含む)
  • 事業内容:外食チェーンの運営・FC展開

同社は「ロードサイド型外食チェーン」の展開に強みを持ち、郊外のファミリー層をターゲットに着実に成長してきました。


2. 焼肉きんぐの成長ストーリー

焼肉きんぐは物語コーポレーションの中核ブランドで、テーブルオーダーバイキング方式を採用しているのが特徴です。注文はタッチパネルで行い、店員が料理をテーブルに届けるスタイルで、従来型のバイキングよりも快適な食事体験を提供しています。

  • ファミリー層に人気:小さな子供連れでも利用しやすく、郊外立地との相性が良い。
  • 食べ放題ニーズの高まり:定額で安心して利用できるため、外食需要の回復期に支持を集める。
  • 店舗数の拡大:直営とフランチャイズの両輪で出店を加速し、全国的に認知度を高めています。

この「焼肉きんぐ」の成長力が、物語コーポレーション株を語る上で最大の魅力といえます。


3. 他ブランドの展開

物語コーポレーションは焼肉きんぐに加え、以下のブランドを展開しています。

  • 丸源ラーメン:肉そばを看板メニューにするラーメンチェーン。ロードサイド店舗を中心に全国展開。
  • ゆず庵:寿司・しゃぶしゃぶ食べ放題の業態。食べ放題市場の競争激化の中で、価格競争力と多彩なメニューで支持を拡大。
  • お好み焼本舗:関西風・広島風を提供するお好み焼きチェーン。
  • その他業態:ラーメンや居酒屋ブランドも一部展開。

このように、焼肉以外にも複数のブランドを展開している点が安定性の源泉です。


4. 業績動向と株価の推移

業績の概要

  • 2024年度実績:売上高約1,000億円、営業利益は数十億円規模で黒字回復。
  • コロナ禍の影響:2020~21年は外食需要減少で減収・赤字に転落。
  • 現在:焼肉きんぐと丸源ラーメンの成長で、業績は回復基調。

株価の推移

  • コロナ禍で一時株価は2,000円台まで下落。
  • 外食需要の回復と出店加速を背景に、2024~25年は3,500~4,000円前後で推移。
  • 時価総額は1,000億円超。外食セクターの中でも成長力が注目される銘柄。

5. 投資家が注目すべきポイント

(1) 焼肉きんぐの出店余地

郊外型ロードサイド店舗の拡大余地は依然大きく、今後も年間数十店舗ペースの出店が見込まれています。海外展開も一部で始まっており、中期的な成長余地は十分。

(2) ブランドポートフォリオの強み

焼肉きんぐだけでなく、丸源ラーメンやゆず庵といった異なる業態を持つことで、景気やトレンドの変化に柔軟に対応できます。

(3) コスト上昇リスク

外食産業全体の課題である食材価格の高騰や人件費増は無視できません。特に人手不足による採用難は利益率に影響を与える可能性があります。

(4) DX・効率化への取り組み

タッチパネル注文や店舗オペレーションの効率化など、DXによる生産性向上が進んでいます。これがコスト上昇圧力をどこまで吸収できるかが注目です。


6. 配当と株主優待

物語コーポレーションは株主優待制度を設けており、外食好きの個人投資家に人気です。

  • 株主優待:自社店舗で利用できる食事券を進呈。
    • 100株保有で年間5,000円分の優待券(6月と12月に配布)。
    • 200株以上で年間10,000円分の優待券
  • 配当:直近の年間配当は40円前後。優待と合わせた総合利回りは2〜3%台

優待制度の存在は、株価の下支え要因となりやすいです。


7. まとめ

「焼肉きんぐ株」という銘柄は存在しませんが、その運営会社である**物語コーポレーション(3097)**は東証プライム市場に上場しており、実質的に「焼肉きんぐに投資する手段」となります。

  • 成長ドライバー:焼肉きんぐの店舗拡大
  • 安定性の源泉:複数ブランドによるポートフォリオ
  • 注意点:原材料費・人件費の上昇、競合激化

長期的に成長が期待できる一方で、外食産業全体のリスクも内包しています。株主優待や配当を楽しみつつ、成長性に賭けたい投資家にとって、物語コーポレーション株は検討に値する銘柄といえるでしょう。

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