タウンニュース社(2481)2025年6月期決算レビュー|減益でも増配、底打ちの兆しか

決算レビュー

決算概要(発表日・対象期間)

  • 決算発表日:2025年8月15日(大引け後)
  • 対象期間:2025年6月期(2024年7月〜2025年6月、非連結)

タウンニュースは神奈川県と東京多摩地域を中心に、無料地域情報紙『タウンニュース』を発行する地元密着型メディア企業です。広告収入とWeb展開を組み合わせた収益モデルで、安定した事業基盤を築いています。


最新決算ハイライト

  • 売上高:36億7,700万円(前期比−1.6%)
  • 営業利益:4億6,200万円(−19.8%)
  • 経常利益:5億8,700万円(−14.4%)
  • 純利益:3億8,900万円(−20.9%)
  • 配当:前年比1円増の年間20円を予定

第4四半期(4〜6月)は前年同期の赤字幅を縮小し、営業損失が−100万円に改善(前年同期は−800万円)。売上営業損益率も−3.3%から−2.5%に改善しています。


業績推移と背景

過去3期の業績は以下の通りです(単位:百万円)。

決算期売上高営業利益経常利益純利益配当
2023年6月期3,69256962143017円
2024年6月期3,73657668649219円
2025年6月期3,67746258738920円

ここ数年は売上横ばいで、利益面では減少傾向。ただし今回、減益局面にもかかわらず増配を実施しており、株主還元姿勢が強く評価できます。また、第4四半期の赤字縮小は業績底打ちの兆しと捉えられます。


投資アプローチ別評価

投資スタイル評価コメント
中長期投資減益傾向だが、底打ちと配当維持で安定感あり。
配当重視減益局面での増配は還元姿勢の強さを示す。
株主優待狙い×優待制度はなし。
バリュー投資PERは割安水準。回復期待で投資妙味あり。
成長投資地域紙市場は成熟、急成長は見込みにくい。

総評と投資判断

タウンニュースの2025年6月期決算は減益ながらも、配当を減らさず1円増配という株主優遇姿勢が光りました。第4四半期で赤字幅が縮小しており、営業面での改善傾向も見られます。

今後は広告需要や紙媒体の発行環境の変化に左右されやすい一方、コスト管理やデジタル展開の強化によって安定した利益構造を築けるかがポイントとなります。中長期では配当狙いの投資先として一定の魅力を持つ銘柄です。


参考資料・引用元

  • 株探「タウンニュース、今期経常は6%減益、配当1円増・今期20円継続」
  • kabutan.jp 決算速報
  • minkabu.jp 業績推移データ
  • Yahoo!ファイナンス 企業情報

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